みなさん、ウユニ塩湖はご存知ですか?
今、死ぬまでにみたい世界の絶景として注目を集めている絶景スポットです。
そのウユニ塩湖が見られるのは、南米のボリビア共和国。
このボリビア共和国の事実上の首都ラパスに、”魔女通り”と呼ばれる奇妙な通りがあります。
今回はその“魔女通り”に実際に行き、その実態を調べてきたのでご紹介いたします。
魔女通りとは
魔女通りと呼ばれている通りは、
ラパス観光の中心スポット、サガルナガ通り付近にあるリナレス通り。
サガルナガ通りは、サンフランシスコ教会という町の中心にある教会の脇にあり、
民芸品などのお土産屋さんや、ツアー会社、おしゃれなレストラン等が並んでいます。
そのサガルナガ通りと交差するリナレス通りに、
何やら怪しい雰囲気を醸し出している通りがあります。
それが、”魔女通り”。
この通りに並ぶお店には、ミイラのようなものが上から吊るされていたり、
他のお土産屋さんとは違った怪しいものがたくさん売られています。
よく見てみると、
「リャマの赤ちゃんの剥製」や「カエルを干したもの」など、
目を瞑ってしまいたくなるような異様なものが並んでいました。
魔女通りと呼ばれている理由は、
これらの商品が、魔女が儀式で使用しそうなモノだからだそうです。
異様な”モノたちの使い道
ではこの奇妙な剥製は一体どのように使われているのでしょうか。
実際にお店で働いている人に聞いてみると、
ラパスの一部地域では昔から伝わる民族儀式を未だに行っており、
奇妙な剥製たちはその儀式に用いられるものだそう。
やっぱり儀式だったんですね。
リャマの剥製は、家を建てようとしている場所で、
「その場所が家を建てるのに相応しい場所かを占う儀式」で使われるそうで、
儀式の方法は、
銀色の皿にカラフルな飴をのせ、その上にリャマの剥製を置いて燃やすというもの。
こんな感じです。
これを燃やして全てが燃え尽きた時に、
飴とリャマが全て白い灰になっていると「その場所で家を建てても問題ない」という意味で、
黒くなると「その場所で家は建てられず、また新しい場所を探さなくてはならない」そう。
時間をかけて場所を探したとしたら、振り出しに戻って場所探し。大変ですね。
ちなみに、夫婦両方が信じている場合のみ儀式を行うそうで、
片方が言い伝えを信じていない場合は、この儀式は行わないそうです。
リャマは殺してるの?
リャマは殺してないです。
剥製に使用しているのは、寒さに耐えられず死んでしまったリャマの赤ちゃんだそうです。
ちょっと安心ですね。
ほとんどが生まれる前に死んでしまった小さくて毛のないリャマですが、
生後に死んでしまった毛の生えたリャマもいます。
プクプクに膨らんだカエルを乾燥させた置物は、
死んだカエルの中にアルコールを入れてお腹を膨らませ、そのまま乾燥させるそう。
使い道は”まねきねこ”のようなもので、
カエルの置物にタバコをくわえさせてお店に置いておくと、お金を運んでくると信じられているそうです。
ちょっと見づらいですが、
ラパスで「コカの葉占い」というのをした時にも、カエルの置物がタバコを吸っていました。
魔女通りのお店には、リャマやカエルの他にも香水や粉薬、クリーム等があり、
使うと異性が寄ってくるものや、お金持ちになれるもの、体の悪い部分が消えるもの等がありました。
飴は、リャマの剥製と使うカラフルなものだけではなく、
白いものもあり、白いものは健康祈願の儀式の際に使用するそうです。
魔女通りの真相
魔女通りと聞くと、
「魔女のような人たちがいる」とか「魔女が作った動物の剥製が売られている」とか、
想像を掻き立てて多種多様なイメージを持ってしまいますが、
実際は、「昔から伝わる儀式に使用する供物が売られている通り」でした。
ウユニ塩湖等を訪れにボリビアに行く際は、ぜひ”魔女通り”に立ち寄ってみてください。
そして、もし周りに日本人がいたら、コソッと魔女通りの由来を教えちゃってください。
ドヤ顔できますよ。
魔女通りの場所
住所:Melchor Jimenez, La Paz, Bolivia