この記事では、スペイン語圏での生活に役立つ知識を紹介していきます。
今回は、日本語で「~様」「~氏」や「~さん」など、英語だと「Mr.」や「Mrs.」などとされるスペイン語の「敬称」について紹介していきます。
日本語とは違い、スペイン語では、この敬称は性が存在するので注意しましょう。
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señor (Sr.) /señora (Sra.) /señorita (Srta.)
「~様」「~さん」「~氏」「~殿」などと訳されます。
姓名、役職や身分の前につけ、それぞれカッコ内のように略されます。
略した形は、手紙、書類やメールなどで宛名を記載するときによく使われます。
直接呼びかける場合と手紙やメールなどでは、定冠詞がつかないので注意してください。
señor (Sr.):男性に対して
señora (Sra.):女性に対して
※一般的には、既婚女性のことを指しますが、国や地域によっては未婚女性や目上の人に使うこともあります。
【余談】筆者の経験ですが、女性全般を一般的にseñoraと呼ぶ国で、ある現地の人が別のスペイン語圏の未婚女性のことを「señora」と呼んだところ、「私はseñoritaだよ」と訂正されたというのを聞いたことがあります。
また、未婚女性(若い女性)をseñoritaと一般的に呼ぶ国に慣れている人が、señoraと呼ばれて、違和感を感じるということもあるようです。
señorita (Srta.):女性に対して
※一般的には、未婚女性のことを指します。国や地域によっては、若い女性に使うことあります。
例)señor Ryuya(りゅうやさん)、señor presidente(社長殿)、señora Yamada(山田様)など
※よく公共交通機関や博物館などのアナウンスなど、「Señoras y señores(Damas y caballeros)」など、複数形にして、「皆様」と表現することもあります。
※相手の名前が分からない場合、敬称だけを使って呼びかけることもできます。
例えば、レストランで遠くにいる店員さんを呼び寄せたり、道端で落とし物をした人に話しかけたりしたいときなどに、「¡Señor!」「¡Señora!」などと使うことができます。
日本語で言う「すみません!」といったような感覚だと思います。
don/doña
「~様」「~さん」などに訳されます。
一般的には、洗礼名につけるとされていますが、国や地域によっては尊敬する人や年配の人など、上記で説明したseñor, señoraと同じような感覚で使われることもあります。
don : 男性に対して
doña : 女性に対して
例)don Carlos(カルロスさん), doña Hilda(イルダ夫人)など
doctor/profesor
「博士」「先生」などと訳されますが、このような知的職業名も敬称としてよく使われます。
doctorに関しては、カッコ内のように略されることもあります。
doctor (Dr.) : 男性に対して
doctora (Dra.) : 女性に対して
profesor:男性に対して
profesora:女性に対して
例)Dr. Yamada(山田先生(博士))、Profesora María(マリア先生)など
まとめ
日本語では、姓名や役職などの後に敬称をつけますが、スペイン語では常に最初に敬称がつくので注意しましょう。
また、日本では親しい間柄でも「~さん」をつけることが一般的ですが、スペイン語圏では敬称をつけずに、名前のみ(呼び捨て)で呼ぶ場合と必ずつけないといけない人や場面などが、日本に比べるとはっきりしていると思います。
初対面の人や職場の人などには、特に今回の敬称を使えるか否かが重要となると思うので、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
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執筆者:Rika (Instagram)
監修:りゅうや(Instagram)