今回は、「スペイン語で主語を後置する場合」について紹介していきます。
例えば、以下のような例文です。
―Me encanta el chocolate.
(私はチョコが大好きです。)
スペイン語は、語順が比較的自由な言語です。
とはいえ、主語は動詞に対して前置されるのが基本です。
この記事では、通常、主語が動詞に対して後置される場合をいくつか分類して紹介します。
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gustar型の動詞
いわゆるgustar型の動詞は、以下の語順をとることが普通で、主語が後置される例の一つです。
間接目的格人称代名詞+動詞+主語
このタイプの動詞を用いた文では、感情を抱く人が間接目的語で表され、以下のような動詞を例として挙げることができます。
:asustar(怖がらせる), doler(痛む), encantar(大好きである), entusiasmar(熱狂させる), impresionar(感銘を与える), interesar(興味をいただかせる)など
例)A mi hermano pequeño le asustan los truenos.
(私の弟は雷を怖がります。)
A mis padres les preocupa mucho la situación política de este país.
(私の両親は、この国の政治状況をとても心配しています。)
過不足・重要性・生起などを表す動詞
:quedar(残る)、faltar(不足する), sobrar(余る), convenir(ふさわしい), hacer falta(必要である), importar(重要である), suceder(起こる)などの動詞も、多くの場合、主語が後置されます。
例)Faltan dos semanas para el exámen.
(試験まであと二週間です。)
No hace falta que vengas mañana al trabajo.
(君は明日仕事に来る必要はありません。)
Todavía queda un poco de sopa.
(またスープが少し残っています。)
Aquí sucedió un acto de terrorismo hace diez años.
(10年前、ここでテロ行為が発生しました。)
意図せずに発生した出来事を表す再帰動詞
このタイプの動詞を用いた文では、間接目的語で示される人に、意図せず、あるいは、自然に起こってしまうことが主語と動詞で示され、主語は通常、後置されます。
以下のような動詞が挙げられます。
:caerse(落とす), perderse(失う), romperse(壊れる)など
例)Se me cayó el celular.
(携帯電話を落としてしまいました。)
A Ryuya se ha perdido la llave de la oficina.
(りゅうやは、事務所の鍵をなくしてしまいました。)
受け身の再帰動詞を用いた文や主語が長い場合
受け身を表す再帰動詞を用いた文や、主語が不定詞、queやsiから始まる節など長い場合は後置されることが多くなります。
例)Se venden periódicos en los quioscos.
(売店で新聞が売られています。)
Es importante terminar este trabajo en el plazo fijado.
(この仕事を締め切りに間に合わせて終えることは重要です。)
Basta que me entienda el director.
(課長が私を理解してくれるだけで十分です。)
まとめ
今回、主語が後置されるパターンについて紹介しました。
自然なスペイン語を身につけるためには、語順にも気をつかうとよいと思いますので、今回紹介したような基本的なパターンから覚えるようにしてください。
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執筆者:Rika (Instagram)
監修:りゅうや(Instagram)