今回紹介するのは、スペイン語の発音!
もしかすると聞いたことがあるかもしれませんが、実は、日本人にとってスペイン語は発音しやすいと言われているんです!
スペイン語の発音は、英語とは違って綴りで音が変わることはありません。
しかも、基本的にはローマ字で発音できてしまいます。
ということで、ここではローマ字発音できない注意すべき発音を詳しく解説していきます。
注意すべきポイントを押さえれば、自然と発音も慣れてくるはず!
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スペイン語の母音
スペイン語の母音は、日本語の「あ/い/う/え/お」の順番が変わるだけで「a/e/i/o/u」の五音となります。
これが、最初に紹介した、日本人にとってスペイン語が発音しやすいといわれる理由の一つだと言われています。
スペイン語発音10個のポイント
①bとvの発音に違いはない
この2文字は、日本語でいうバ行音で発音ができてしまいます。
英語のように唇を噛む必要はありません。
例)Buenos Aires(ブエノスアイレス:アルゼンチンの首都)
Villa de Reiva(ビジャ デ レイバ:コロンビアの町)
②c/s/q/zの区別について
表のようにcは、ca/co/cuはカ行・ce/ciはサ行、sはサ行、qはque/quiのみ存在しカ行、zはza/zo/zuのみ存在しサ行になります。
zはローマ字読みのザ行となりませんので注意してください。
では、ここから上の表の発音のうち注意したいポイントを見ていきましょう!
〈ce/ciとzの発音〉
sは日本語のサ行音で問題ありませんが、他のサ行であるce/ciとzについては、地域によって発音の仕方が異なります。
ざっくりいうと中南米とスペインで大きな違いがあります。
中南米:いわゆる日本語のサ行音でsとの発音の区別を行いません。
スペイン:英語のthのように上下歯間に舌先をはさんで、その隙間から音を出すイメージです。
例)Gracias(グラシアス:ありがとう)
Asunción(アスンシオン:パラグアイの首都)
〈ca/co/cuとque/quiの発音〉
ca/co/cuとque/quiの発音は、日本語のカ行音に近いです。
ここで気を付けたいのは、que/quiはクエ/クイとは読まないということです。
また、アルファベット一覧表に存在するkについても同様です。
(kは外来語に使われることが多いので、頭の片隅において大丈夫です。)
例)Corona(コロナ:ビールのメーカー)
Costa Rica(コスタリカ)
Querétaro(ケレタロ:メキシコの都市)
③dで語尾が終わる場合
基本的にダ行で発音されますが、語末がdで終わる場合は、ほとんど聞こえない場合が多いです。
例えば、以下の例で、CiudadのCiudaの部分だけ聞こえるといった感覚です。
実際このように発音しても、事実上あまり問題ありません。
ただし、あまりはっきり発音しないだけで、実際は舌先を前歯の先につけるイメージということは忘れないようにしましょう。
例)David(ダビッ:男性の名前)
Ciudad de México(シウダッ デ メヒコ:メキシコシティ)
④hは発音しない
hはないものとして、発音しましょう。
例)Hola(オラ:こんにちは)
La Habana(ラ アバナ:キューバの首都)
Honduras(オンドゥラス:ホンジュラス)
⑤g/j/の区別について
表のように、gはge/giのみハ行・ga/go/guはガ行、jはハ行となります。
ただし、gについてはgue/guiと表すことで、ゲ/ギの発音となるので注意しましょう。
さらに、uが特殊文字üとなりgüe/güiと変化する場合、発音はグエ/グイとなることも覚えておきましょう。
例)Guatemala(グアテマラ)
Nicaragua(ニカラグア)
Bilingüe(ビリングエ:バイリンガル)
〈ge/giとjの発音〉
日本語のハ行音とは異なります。
イメージとしては、喉の奥から力強く発音する、喉を絞めるといったようなイメージです。
例)Gente(ヘンテ:人々)
Japón(ハポン:日本)
Jajajaja(ハハハハ:日本語の(笑)のように笑いを表現する書き言葉)
⑥l/r/rrの発音の違い
この3文字は特に難しく、きちんと区別することが重要です。
〈lの発音〉
上前歯の付け根に舌をあてて、舌の両側にできた隙間から発音するイメージ。
例)Lima(リマ:ペルーの首都)
Bolivia(ボリビア)
lが語末にくる場合は、イメージ的には「ル」になるので注意が必要です。
例)Español(エスパニョール:スペイン語の、スペインの)
Nopal(ノパル:サボテン)
〈rの発音〉
日本語のラ行音とほぼ同じ。
ただし、語頭と語中でl/s/nの後にくる場合は、rrの発音と同じ巻き舌となります。
例)Perú(ペルー)
Rumba(ルンバ:踊り)
sonrisa(ソンリサ:笑顔)
l同様、rが語末にくる場合は、イメージ的には「ル」になるので注意が必要です。
例)El Salvador(エル サルバドル)
Ecuador(エクアドル)
〈rrの発音〉
rと同じ舌の使い方ですが、舌の動きを2・3回弾かせるイメージ。
いわゆる巻き舌です。
例)Carrera(カレラ:競争、キャリア)
Barranquilla(バランキージャ:コロンビアの都市)
⑦mが単体のとき
この場合、「ン」の発音になります。
例)Campo(カンポ:田舎)
Mmmm (ンンンン:考えているときや唸っているとき。日本語の「ん~」の使い方とほぼ一緒。)
⑧ñの発音
ニャ行になります。
例)Niño(ニーニョ:男の子)
España(エスパーニャ:スペイン)
⑨xの発音
「クス」音が使われますが、直後に子音が来る場合は「クス」の「ス」だけ残り、サ行音やハ行音で発音される例外もあります。
例)Extranjero(エクストランヘロ:外国人)
Oaxaca(オアハカ:メキシコの都市)
⑩y/llの発音
いずれも基本的にジャ行で変換されますが、国や地域によってシャ行で発音されることもあって、その象徴的な例がアルゼンチンです。
例)Medellín(メデジン:コロンビアの都市)
yo(ジョ:私)
yen(ジェン:日本円)
また、yが単体で使われるとき、語末にくるときの読み方は「イ」となるので注意が必要です。
例)y(イ:~と)
Hoy(オイ:今日)
Uruguay(ウルグアイ)
まとめ
慣れるまでになかなか大変ですが、この発音の違いを理解することで、各地域におけるスペイン語の方言も聞き分けることができるようになり、それもまた楽しみの一つになると思います。
読み書きは理解できても、聞く話すになると分からないという事態にならないよう、会話に必須な発音もマスターしましょう!
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執筆者:Rika (Instagram)
監修:りゅうや(Instagram)