今回の記事では、スペイン語の動詞活用の「直説法現在形の不規則動詞」について紹介していきます。
スペイン語の動詞の活用にみられる「規則変化」「不規則変化」「語根母音変化」のうちの一つです。
様々なパターンが存在しますが、日常会話でよく出てくる動詞も多いため、会話の中で覚えてしまうのもありでしょう!
不規則動詞の活用は、1人称のみや決まった人称のみ不規則活用がみられるなど、いくつかパターン分けすることができるので、そのパターンごとに例を見ていきましょう。
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1人称のみの不規則変化
1. 1人称単数の活用語尾 → -zco
例)conocer((体験として)知る、知っている)
:1人称単数の語尾で-erを-zcに置き換え、他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
その他の主な動詞:agradecer(感謝する)、ofrecer(提供する)、conducir(導く)、traducir(翻訳する)など
2. 1人称単数の活用語尾 → -go
例)poner(置く、着せる、つける)
:1人称単数の語尾で-erを-goに置き換え、他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
その他の主な動詞:salir(出る、外出する)、valer(価値がある)など
3. 1人称単数の活用語尾 → -igo
例)traer(~を持ってくる、(人を)連れてくる、身につけている)
:1人称単数の語尾で-erを-igoに置き換え、他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
その他の主な動詞:caer(落ちる)、distraer(楽しませる、注意をそらす)、contraer(縮める)など
4. 1人称の活用語尾 → -eo
例)ver(見る、会う)
:1人称単数tの語尾で-erを-eoに置き換え、他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
その他の主な動詞:prever(予想する)、entrever(かすかに見える)など
5. 1人称単数の語尾 → -go
例)hacer(する、作る、(天候が)~である、用意する)
:1人称単数の語尾で-cerを-goに置き換え、他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
※2のパターンとは違い、活用語尾の-erだけではなくcも消えるので注意
その他の主な動詞:satisfacer(満足させる)、deshacer(壊す)など
6. 1人称単数の語尾 → oy
例)dar(与える)
:1人称単数の語尾で-arを-oyに置き換え、他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
7. 1人称の語幹が変化
例)saber((知識や情報として)知っている)
:1人称単数をséに置き換え、他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
8. 1人称の活用語尾 → oy と2人称単数/3人称単数・複数のアクセント付加
例)estar(いる、ある)
:1人称単数の語尾で-arを-oyに置き換え、2人称単数/3人称単数・複数にはアクセントをつけます。
全ての人称にかかる不規則変化
例)haber(完了形を作る助動詞)
:全ての人称が不規則変化します。
例)ser(です、~である)
:全ての人称が不規則変化します。
例)ir(行く)
:全ての人称が不規則変化します。
1人称単数の不規則変化、2人称単数・3人称単数/複数で語幹母音変化
例)tener(持つ、ある)
:1人称単数の語尾で-erを-goに置き換え、2人称単数/3人称単数・複数でeをieとします。
他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
その他の主な動詞:contener(含む)、sostener(支える)など
例)venir(来る、やってくる)
:1人称単数の語尾で-irを-goに置き換え、2人称単数/3人称単数・複数でeをieとします。
他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
その他の主な動詞:convenir(都合がいい)、intervenir(干渉する)など
例)decir(言う)
:1人称単数をdigoに置き換え、2人称単数/3人称単数・複数でeがiとなります。
他の人称では規則変化動詞と同様の活用をします。
その他の主な動詞:contradecir(反論する)、desdecir(そぐわない)など
まとめ
不規則変化動詞はパターンも多く、覚えるのが大変かと思いますが、冒頭でも書いたように日常会話で頻繁に出てくる動詞も多いため、会話の頻度が多くなれば自然と覚えられると思います。
時制(過去形や未来形など)によってまた変化が変わってくることも多いので、基本をしっかり覚えれば、これから出てくる他の時制による活用もスムーズに入ってくると思うので、頑張りましょう!
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執筆者:Rika (Instagram)
監修:りゅうや(Instagram)