今回は、「譲歩を表すスペイン語の構文」について紹介します。
最も代表的なものである"aunque"については以前紹介しましたが、それ以外にも表現があります。
その中でも、この記事では「"mucho"/"poco"/"muy"/"más"/"menos"を用いた表現」について見ていきましょう。
譲歩を表すaunqueについては、以下の記事を参照してください。
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譲歩の表現"aunque"の用法
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譲歩の表現:【por mucho/poco que】【por más/menos que】【por muy que】
これらの表現はいずれも、「どんなに~でも」、「どんなに~だとしても」、「とても~だけれど」という意味を表します。
どの表現もqueの後ろには文が続きますが、〈que+直説法〉の場合は【現実の事柄】について、〈que+接続法〉の場合は【仮定の事柄】についての譲歩を表します。
por mucho/poco+名詞 que …
muchoあるいはpocoの後に名詞を置くパターンです。
例)Por muchos libros que tiene, no estudia nada.
(いくら多くの本を持っていても、彼は全く勉強しません。)
Por poco tiempo que duerme, tiene que trabajar desde las 6.
(どんなに寝る時間が少なくても、彼は朝6時から働かなければなりません。)
por más/menos+名詞 que …
por mucho/poco+名詞 que …と同様の使い方です。
例)Por más dinero que invierte, este negocio no funciona.
(どんなに多くのお金を投資しても、この事業はうまくいきません。)
Por menos esfuerzo que haga, siempre tiene éxito.
(どんなに少ない努力でも、彼はいつも成功します。)
por muy +形容詞/副詞 que …
この表現は、muyの後に形容詞や副詞を置きます。
例)Por muy puntual que es, llegó muy tarde a esta reunión.
(彼はとても時間厳守なのに、この会議にはとても遅刻しました。)
Por muy tarde que llegues, esperaré aquí.
(どんなに遅く到着しても、私はここで待っています。)
por mucho/poco que …
このmuchoやpocoは副詞で、「大いに」、「ごくわずかに」という意味です。
例)Por mucho que estudió, no pudo sacar buenas notas en el examen.
(彼はどんなに勉強しても、試験でよい成績を取ることはできませんでした。)
Haz ejercicios por poco que sea, para no engordar.
(太らないために、少しでもいいから、運動しなさい。)
por más/menos que …
こちらは先のpor mucho/poco queと同じ使い方です。
例)Por más que trabaja, su jefe no lo valora.
(彼がどんなに働いても、上司は彼を評価しません。)
Por menos que come, ella no baja de peso.
(どんなに少ない食事をしても、彼女は体重が落ちません。)
まとめ
今回、譲歩を表す様々な表現を紹介しました。
いずれも意味合いは似ていますが、文の構造によって表現を使い分ける必要があります。
この記事でそれぞれの表現を使用する場合を把握しておくようにしましょう。
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執筆者:Rika (Instagram)
監修:りゅうや(Instagram)