スペイン語中級文法

スペイン語で理由・原因の表現

 

 この記事では、「理由・原因」を表すスペイン語の表現について紹介していきます。

物事を説明する際には、原因や理由を表現することが重要ですので、多くの言い回しを覚えておくと便利です。

 

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前置詞(句)を用いた表現

 理由・原因を表す表現のなかでも、前置詞あるいは前置詞句を用いたものを紹介します。

用法は前置詞と同じですので、後ろには名詞や不定詞を使用することがポイントです。

 

por+名詞・不定詞

 原因・理由を表す表現として、最も基本的なものの一つが前置詞porです。

 

 例)Seru cae bien a todo el mundo por su buen carácter.

  (せるは、そのよい性格ゆえにみんなに気に入られます。)

 

a causa de/por causa de +名詞

 まさに「原因」という意味を持つcausaという語を使った表現です。

 

 例)Se produjo un trancón a causa de la lluvia.

  (雨のせいで渋滞が発生した。)

 

por razón de/por razones de+名詞

 こちらも、まさに「理由」という意味を持つ語razónを用いた表現です。

de+名詞ではなく、形容詞をつけて、「~な理由で」という感じで使われることも多いです。

 

 例)Ella se dimitió de su cargo por razones de salud.

  (彼女は健康上の理由で辞任しました。)

 

   Ella se dimitió de su cargo por razones personales.

  (彼女は個人的な理由で辞任しました。)

 

debido a+名詞

 〜ゆえにという意味をもつdebido aを用いた表現です。

 

 例)Ha aumentado la tasa de desempleo debido a la crisis económica.

  (経済危機のために失業率が上昇しました。)

 

gracias a+名詞

 「~のおかげで」という意味ですので、基本的にポジティブな内容となります。

 

 例)Todo salió bien gracias a tu consejo.

  (君のアドバイスのおかげですべてうまくいきました。)

 

   Gracias a Dios estoy bien.

  (神様のおかげで(おかげさまで)私は元気です。)

  ※スペイン語圏では、gracias a Diosという表現をよく使います。

 

 

接続詞句を用いた表現

 次に、接続詞を用いた表現を紹介します。

接続詞ですので、後ろには名詞や不定詞ではなく、基本的に、活用した動詞を含む文を置くことがポイントです。

 

porque+直説法

 理由・原因を表す接続詞として最も代表的なものの一つでしょう。

 

 例)Decidí caminar porque estaba soleado.

  (晴れていたので、私は歩くことにしました。)

 

como+直説法

 主に文頭で使用することで、理由・原因を表します。

 

 例)Como no me quedaba dinero, me fui de la fiesta.

  (もうお金がなかったので、私はパーティーから帰りました。)

 

ya que/puesto que/dado que+直説法

 やや固い表現です。

 

 例)Ya que estás en la Ciudad de México, debes visitar Teotihuacán.

  (メキシコシティにいる以上は、テオティワカンを訪れるべきです。)

 

   Puesto que lo vimos en el centro comercial hace un rato, no puede estar en Guadalajara.

  (私たちは彼を少し前にショッピングモールで見かけたので、彼はグアダラハラにいるはずがありません。)

 

en vista de que+直説法

 「~のことを考えて」という意味合いを表します。

 

 例)En vista de que la pandemia continuará, es necesario considerar otras opciones.

  (パンデミックは続くだろうから、ほかの選択肢を検討することが必要です。)

 

es que+直説法

 主に返答に用いて、理由を説明する表現です。

 

 例)¿Has terminado las tareas? ― No, es que he estado ocupado.

  (課題は終わらせましたか。―いいえ、というのも、忙しかったので。)

 

前置詞句を用いた表現に文を続ける場合

 a causa de que/por razón de que/debido a que/gracias a que+直説法というように、先に紹介した前置詞句表現をque+直説法とともに用いることもできます

 

動詞句を用いた表現

 動詞を用いて「理由・原因」を表すこともできます。

基本的に主語が原因・理由を表す部分となります。

deberse a+名詞では、aの後ろに置く名詞が原因・理由を表します。

 

causar/traer/originar/producir/provocar

 「~を引き起こす」という意味で、主語が理由・原因を示し、動詞の後に続く部分がその結果を表す構文となります。

 

 例)La falta de comunicaciones causó una gran confusión.

  (連絡不足が大きな混乱を招きました。)

 

conducir a+名詞

 目的語をとって、「~を…へ導く」という意味で、主語が理由・原因を表す構文を作ります。

 

 例)La decisión del presidente condujo a la empresa a la ruina.

  (社長のその決断が会社を破滅に導きました。)

 

dar lugar a+名詞

 同様に主語が理由・原因を表します。

 

 例)Su comportamiento dio lugar a críticas.

  (彼の振る舞いが批判の原因となりました。)

 

 

deberse a+名詞

 「~による」という意味で、この表現は、語が逆に結果を、aに続く部分が原因・理由を表します。

 

 例)El éxito se debe mucho a su colaboración.

  (その成功は彼の協力によるところが大きいです。)

 

   ¿A qué se debe el crecimiento económico duradero de Colombia?

  (コロンビアの長く続く経済成長は何によるものでしょうか。)

 

まとめ

 今回、理由や原因を表す表現について紹介しました。

スペイン語は、同じ表現を繰り返すことを避けると言われていますので、同じ意味を表す表現を複数覚えておくと役に立つと思います。

 

 

 

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執筆者:Rika  (Instagram)

監修:りゅうや(Instagram)

 

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